2014年の春、初めてプランターで育てたタデ藍。葉っぱを天日で乾燥させたもので藍染めをしました。我が家の小さなベランダだけでは育てられる量に限りがあったので、植物の栽培が上手な父に頼んで、父にもタデ藍を育ててもらいました。すぐに染めない場合は、葉っぱを乾燥させて紙袋などで保存して、好きな時に藍染めを楽しむことができます。父と合わせた乾燥葉は150g。いったいどのくらいの布を染められるか、実験してみました。
まず、藍の乾燥葉150gをステンレス製の鍋に入れ、そこへ水を4L入れ、火にかけ沸騰させます。藍の葉はアクが強いので、一番最初に煮だした液(1番液)は、布などで濾して捨ててしまいます。2番液からは水2.2Lに、ソーダ灰とハイドロサルファイトをそれぞれ19gずつ入れて、藍の葉を入れ蓋をして火にかけます。沸騰したら布などで漉してしっかり絞ります。藍の色の成分インディゴを取り出すためには薬品を使って液をアルカリ性にしないといけないそうです。そこで、2番液からは、ソーダ灰とハイドロサルファイトを入れて煮出します。これを4番液まで繰り返します。
2番液から4番液をミックスしたもの。6Lくらいになりました。この藍液の色は黄緑色です。この時点で、藍液の温度は50〜60度くらいでしょうか?ゴム手袋をしてなんとか手を入れていられるくらいの温度です。
今回は2メートルのリネンを8等分してグラデーションになるように染めてみることにしました。藍液の中で3〜5分、空気に触れないように注意しながら沈め、優しく泳がせます。最初は黄色〜黄緑色です。
布をおにぎり絞り(雑巾絞りはダメ)でしっかり絞り、ベランダで5分ほど太陽と空気に触れさせます。みるみるうちに青く染まっていくのが感動的です!
しっかり繊維に染まるように、青く発色したらまた4回ほど同じ行程で染めを繰り返します。
部屋とベランダを行ったり来たりします。その間に、ポタッと染料が床に垂れると、なかなか落とすことができません。ですので、レジャーシートと新聞紙を敷いて作業しました。濃く染めたい場合は、4回ほど繰り返して染めますが、薄い色の時は2回にしました。最後に布を水で洗い、洗濯機の脱水にかけて干します。
少ない量の乾燥葉でしたが、薄い色もなかなかきれいに染まりました。一番左の水色は、ほとんど染まりませんでしたが、最後まで染料を使い切った達成感がありました。今回は、春にコブナ草という植物でレモン色に染めたストールを、薄い藍液の中に入れ重ね染めもしてみました。
左がコブナ草で染めたストールです。普段絶対に気がつかないような草なのですが、こんな美しい色に染まってくれます。ちなみに右は、月桂樹で絹のストールを染めたものです。
黄色x青で、ペパーミントグリーンに染まりました。薄い藍液を使うと、いろいろな重ね染めも楽しむことができそうです。自分たちで育てた藍で染めた布は格別です。来年こそは、畑を借りて、沢山の藍を育てたいと心に誓った日でした。
なぜ一番最初に煮だした液(1番液)は、布などで濾して捨ててしまうのですか?
こんにちは。
コメントありがとうございます。
藍の葉はアクが強いので、1番最初の液は流してしまうそうです。